次の液晶買い替えはサムスンになるのか……!?

 今日の日経朝刊1面トップに、韓国はサムスン電子が来年をメドに、世界シェアトップの18.7%である液晶テレビで日本に「再」参入するという記事が出ていた。サムスンは1度、丁度10年前の02年に参入したが、現在と違って当時はサムスン自体まだ無名の存在だったようで、シェア0.3%だった5年前の07年に一旦撤退した。が、一昨年10年のドコモのスマホ「GALAXY」シリーズで一躍人気が出て、まず有機ELテレビで“ジャブ”を仕掛ければ数%のシェアが取れると踏んだようだ。サムスンは今年一杯日本でのマーケティングリサーチに取り組むが、もう既にヤマダ電機ヨドバシカメラといった量販店に販売を打診(!)、店側もメーカー同様の値崩れ等の収益悪化に苦しんでいる昨今での「干天の慈雨」に、「待ってました」という心境らしい。
 サムスンは確かに00年代後半から世界市場を席巻し出して、日本でも何かと動向が注目されるようになった感がある。そこへ10年からまずスマホで“つかみ”、そしていよいよ「世界王者」の看板を引っ提げてテレビで“再殴りこみ”というわけだ(!)。サムスンにしてみれば、一度惨敗させられ煮え湯を飲まされながら撤退した日本市場で、今度こそリベンジしてやる、借りを返してやるという意気込みだろう。一方のソニー等の日本勢がサムスンやLG電子らとの国際競争等で軒並み事業が赤字転落、日立が自らは生産中止、パナソニックも大幅縮小&リストラ、といったことに追い込まれもうヘトヘト……そこへ足元を見透かしての再挑戦とも言えよう。もちろん記事にもあった通り、主力の欧米市場が債務・景気問題で目下は力を入れにくく、頼みの“ご近所”中国でも向こうのメーカーとの競争が激化、となると日本海を隔てた“隣近所”で、GDPも米中に次ぐ世界3位の日本を今押さえておこうという、ちょっと考えれば余りにも当然の経営戦略でもある。

 ただ、僕が仮に将来的にサムスン製に買い替えるにしても、記事になかったせいもあるが今日現在2つの疑問がある。価格云々以前の問題として、アフターサービス体制の構築と、ブルーレイレコーダーとの兼ね合いである。
 もし故障等の不具合発生時、どこへ連絡すればいいのか……まあこれは買いに行ったヤマダやヨドバシでいいだろうが(?)……また、不具合程度にもよるが修理に要するリードタイム&費用がどうなるか!?……修理は一旦本国に持ち帰ります、ではかなり待たされて仕方がなかろうし(?)本国までの輸送コストをもチャッカリEnd User転嫁では誰も納得しまい。リードタイム短縮&修理コスト削減のため、日本に修理拠点が必要となろうし、あるいはそれこそ日本勢の“商売敵”ソニーやシャープ等に敢えて委託するという手もあるかもしれない。が、委託は技術流出等の懸念があり、それもそれで難しいかもしれない。02〜07年の参入当時どうだったのか、また目下の世界市場でのアフターサービスも全く知らないので、その辺も後日に日経本紙や日経産業、日刊工業等の調査報道があればそれを待ちたい(!)。
 それにテレビは今やHDD搭載ブルーレイレコーダーとセット、あるいはHDDやレコーダーを内蔵してしまったり、「アクトビラ」でインターネットと接続しまるでPCディスプレイ代わりにもしてしまう時代であり、ブルーレイその他の録画機器やネット不要という向きは高齢者等の少数派だ。我がシャープでも「AQUOSリンク」、またソニーでも「BRAVIAリンク」、パナソニックでも「VIERAリンク」といったように、人気通販のジャパネットたかたが引っきりなしにセット販売しているのを見るまでもなく、何かとブルーレイやネットと一体でなくしてテレビにあらず、といっても決して過言ではない。一方、サムスンのレコーダーは生で見たことがない(?)ばかりか有無すら知らない。その辺の疑問もサムスンは答えていく必要があるが、マーケティングリサーチの段階で宣伝広告にも力を入れてくるかもしれないから、それに期待といったところだろう。