新日鉄の広報誌が貰えるとは知らなかった。

 今日久し振りに新日鉄HPにアクセスしてみた。今回の震災で製鉄所とりわけ岩手の釜石がかなり被害を蒙っており、釜石独自のHPも見ようと思ったのだ。ただ、釜石の方で「あの11日の日」以来更新しているわけがなく、随時知ろうと思えば本社の広報コーナーをクリックするしかあるまい。
 そしてあちこち閲覧するうち、HP下の「刊行物」をクリックしてこういうのを見つけた……『NIPPON STEEL MONTHLY』という新日鉄刊行の月刊広報誌で年10回刊行(1・2月と8・9月が合併号らしいため……年末年始や盆を挟むからだろう)、外部の希望者にもHPのフォーマットから住所・氏名等を入力・送信して申し込めば本体コストも送料も一切無料で送られるという(!)。上場企業では単位株主になると有価証券報告書が必ず送られ、その他こういった冊子や文書等も送られることもあろうが、広報関係の一般頒布はあまり聞いたことがなく驚いた。有報は一部の大手ブックセンターでも販売され、つまりは株主以外も入手・閲覧機会が多いことになるが、企業によってまちまちながら1部数百円から千円くらいする。
 「これは知らなかった!!」……早速必要事項を入力し申し込んだのは言うまでもない。既刊の3月号では住金との合併についても触れられており、今後来秋10月までの合併に向けて、ウチでとる新聞はさることながらこういう冊子も貴重になるに違いない。もっとも当の誌面では何故か「合併」でなくして「経営統合」という言質だったが、来秋目指すのは「新日鉄・住金HD」ではなく、新社名から合併比率等まで未定ながら純然たる両社の渾然一体化だろう。
 「へ〜え、じゃあ『さすが天下の新日鉄』ってカンジじゃないの、山川君に言わせれば……!?」
 「うん、まさにそう! もっとも今は国際化が進んでアルセロール・ミタルばかりか、お隣韓国のポスコにまで規模や株式時価総額で下回ってるけど、時あたかも合併&震災対応の同時進行中だしね」
 「じゃあもう決まったもんじゃないの!?」
 「何が……!?」
 「昨日言ってた、25日0時を期して買い出動に出るのは、新日鉄50株しかないって」
 「う〜ん……それはまだわかんないなあ」
 「あ〜っ、恩を仇で返す気〜ィ!?」
 「そこまで思ってないけどさ……」
 「昨日も『新日鉄株で勝負したい気持ちが強い』って言ってたじゃない!?」
 「うん、確かに言ったけどさ……」
 「ハイッ、もう決まりでしょっ!? じゃあ約束通りわたしの歌のリスニングと練習をおっ始めなさいっ!!」
 「でも夕べ高田みづえさんっていうステキなヒトが夢に出てこなかった、いや、またまた夢自体一編も見なかったしなあ」
 「知らないわよ!! ホラッ、今日も停電がないっていうんでしょっ!さっさとしなさい!」
 今日はシトシト雨だし、そうしよう……(!) ただ、その前に……今週あと怖いのは、新日鉄に限らないが3月期末決算企業のここへきての配当異動、なかんずく予定配当の無配や減配だ。震災発生6日後の先週17日に、もう早速と言おうか日立製作所がまさに土壇場になって、期末に3円配当を予定していたのを未定にした。東証1部での普段の大商い銘柄で、今日現在明らかになっている配当異動の示唆はその日立だけだが、今週あちこちで追随する動きがあろうことは容易に想像できる。ただ、いくら何でもここへきてのそういう急な配当異動は、市場のみならず広く一般にどんな心象風景をもたらすか……
 「へえ〜、あの日立が土壇場で配当できないかもって、よっぽどのことね」
 「うん、その名の通り茨城の日立も震災でやられちゃったからね。加えて東芝とかもそうだけど日立も原発ビジネスに絡んでて、今後の原発推進の不安から株価の下落要因になってもいるからねえ」
 「そうなんだ……だから明日からしばらく固唾をのんで読まなくちゃってわけね、日経産業のみならず日経本紙とかも」
 「そういうこと。初めてかもしんないなあ……日経その他の新聞読むのが怖いって」
 「でもあくまで明日以降でしょ!? 今日はまだわかんないでしょ!?」
 「それすらもわかんないけどね。日経電子版が今夕スクープしてくるかもしれないし」
 「とにかくとりあえず今日はもういいじゃない!? ホラッ、さっさとリスニング&歌の練習よっ!!」