「ブラジルプロジェクト」をブッチャケどうするか?

 今日の日経朝刊9面(企業総合)に、再びブラジル高速鉄道のプロジェクトについて出ていたが、既報の焼き直しの印象があり、こう言っては悪いが下手をすればスポーツ紙でありがちな俗に言う「ヒマダネ」かも知れない。
 総事業費331億レアル=1兆6230億円の魅力の代償として、「作るだけ作ってハイさよなら」ではなく(?)向こう40年間の運行請負のオマケ付き、その間の地政学リスクや資財高騰リスク、乗客の需要減リスクといった各種リスク等々が不安で仕方がない。日本の企業連合は三井物産三菱重工業日立製作所東芝だが、最近、07年開業の台湾新幹線の苦境を間近で見てきた川崎重工業はこのプロジェクトに乗らなかった。まあブラジル政府筋に言わせると「沿線の人口増と航空需給の逼迫によって鉄道需要は確実」とのことだが、日本も日本で内需減の中、こういったプロジェクトにどう対応していくかが問われる。