原油安の影響① 3大メガバンクの融資。

 今日の日経朝刊6面(金融)トップに、昨今の原油安がMyメインバンク(?)たる三井住友等の3大メガバンクの融資に、どう影響してくるかの考察記事があった。WTI等の原油価格が1バレル40ドルで動かなくなった場合を想定し、エネルギー企業向け融資の最悪焦げ付き等のリスク精査を始めたという。

 エネ関連融資は世界的に増加傾向で、昨年中の原油天然ガス絡みの協調融資は4909億ドル(約58兆円)と13年比13%増、プロジェクト融資は1086億ドル(12〜13兆くらい??)で3%増だった。3メガ銀は主幹事等の立場で、世界でもベスト10に入る存在感だ。

 三菱UFJとみずほは、昨秋から1バレル50ドルの想定で精査し「大きな影響なし」としたが、40ドル台の声も聞くようになってから40ドル想定での再精査を迫られた。そして肝心の(?)三井住友は、原油のみならず銅や鉄鉱石も合わせた商品価格を点検し、融資案件毎の損益分岐点まではじき出した結果、「現状では問題なし」とした。

 こうして見ていくと、1バレル40ドル台なら何とか、痩せ我慢を含めても(?)慌てることはなさそうだ。が、しかし事態の長期化、なかんずく15日にバンクオブアメリカ・メリルリンチが予想した「3月末にWTI32ドル」が現実になるとどうなるか……3メガ銀の再々精査(?)という事態もあろうし、それでは済まない事態も起きようし、いよいよ「原油安ショック」を簡単に喜べない局面に来たようだ。